自閉症と発達障害は何が違うのか気になる方もいるでしょう。
本記事では、自閉症と発達障害の違い、アスペルガー症候群やADHDの特徴、大人が抱えやすい悩みを解説します。
大人になり「発達障害かもしれない」と悩んでいる方や自閉症と発達障害の違いが知りたい方は、ぜひ参考にしてください。
自閉症と発達障害の違いは?
発達障害は、脳の発達や働き方に特性があり、学習や行動、対人関係に影響が出る状態の総称です。
主な種類には、自閉症スペクトラム症(ASD)、注意欠陥多動性障害(ADHD)、学習障害(LD)などがあります。
一方、自閉症はこの発達障害の中に含まれる1つのタイプで、対人コミュニケーションの難しさや特定の行動・興味への強いこだわりが特徴です。
つまり、発達障害は大きな枠組みであり、その中の1つが自閉症です。
アスペルガー症候群とは?
アスペルガー症候群は、自閉スペクトラム症(ASD)の一分類で、以下のような特徴があります。
・言葉や視線、表情、身振りによるコミュニケーションが苦手
・相手の感情や状況を理解するのが難しい
・特定分野への強い興味やこだわりがある
・音や匂いに対して敏感なことがある
・一方的に話しすぎる、会話がかみ合わない
・曖昧な指示や臨機応変な対応が苦手
このような特徴がある一方で、誠実さや高い記憶力、特定分野への集中力などの強みがある方もいます。
注意欠陥多動性障害(ADHD)とは?
ADHDは、不注意、多動性、衝動性が特徴的な発達障害で、以下のような特徴があります。
・集中力が続かず、ケアレスミスが多い
・物をよく失くす、忘れ物、遅刻が多い
・順序立てて作業するのが苦手
・人の話を遮ってしまう
・スケジュールやタスク管理がうまくいかない
・落ち着きがなく、静かに待つことが難しい
・感情や行動を衝動的に出してしまう
ADHDの方は、独創的な発想や行動力、興味分野での高い集中力を活かして能力を発揮できる一面もある方もいます。
大人の自閉症と発達障害で抱えやすい悩み事
発達障害は、子どもの頃は周囲の理解や環境によって特性が目立たず過ごせる場合もありますが、進学や就職で社会に出ると、人間関係や業務の複雑さから困難が顕在化するケースがあります。
たとえば、自閉症の場合、相手の表情や意図を読み取ることが苦手で、会話が一方的になったり誤解を招いたりする場合があります。
また、マルチタスクや臨機応変な対応が難しい、整理整頓が苦手といった特性も見られることも少なくありません。
ADHDでは遅刻や予定忘れ、書類の紛失、計画性の不足などが起こりやすく、仕事の段取りに苦労しやすいです。
こうした困りごとは、本人の努力不足ではなく特性によるもので、適切な理解と支援が必要です。
大人になってからこのような悩みが増えて、「発達障害かもしれない」と思う方は、以下の記事を参考にセルフチェックをしてみてください。
ただし正しい診断は、必ず専門医の診察を受けましょう。
関連記事:もしかして大人の発達障害かも?セルフチェックで分かる特徴と適切な対応法
発達障害かなと思ったら精神科を受診しよう
発達障害は、自閉症スペクトラム症(ASD)、ADHD、学習障害などを含む総称で、それぞれ特性が異なります。
自閉症はその1つで、対人コミュニケーションの難しさや強いこだわりが特徴です。
ASDの一分類であるアスペルガー症候群は、状況理解や人間関係に課題があるケースもあります。
一方、ADHDは不注意や多動性・衝動性が中心で、集中力や行動のコントロールが難しい傾向があります。
両者は特性が異なりますが、併存するケースも少なくありません。
特性の有無や程度は個人差が大きく、自己判断だけでは見極めが難しいため、不安や困りごとが続く場合は精神科を受診しましょう。
また、通院が難しい場合や生活面の支援が必要な場合は、訪問看護の利用も検討してみてください。
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少しでも興味のある方は、ぜひこちらからお気軽にご相談ください。