「就職したいけど、ブランクや体調の波があって踏み出せない」
そのような方に向けた就労支援の選択肢として、A型作業所とB型作業所という選択肢があります。
「どちらが自分に合っているか」悩む方も、この記事を通じて特徴や給料の違いを知ることで、安心して選ぶヒントが見つかれば幸いです。
A型作業所とB型作業所の違いは?
A型作業所とB型作業所の違いは以下のとおりです。
A型作業所とは
A型作業所は事業所と雇用契約を結んで働くため最低賃金が保障され、働いた分の給料が支払われるのが特徴です。
契約に基づいて定期的に通う必要があり、遅刻や欠勤には一般企業と同様の責任が求められます。
仕事としての意識が求められ、より社会に出て働く感覚を身につける場としての意味合いが強くなるでしょう。
A型作業所について詳しく知りたいときは、こちらの記事をご覧ください。
B型作業所とは
B型作業所では雇用契約を結ばず、作業の報酬は「工賃」として支払われます。
体調や生活リズムに合わせて通所日数や作業時間を柔軟に調整でき、体調に波がある方やブランクが長い方でも安心して通えるよう配慮されているのが特徴です。
B型作業所は、社会とのつながりを保ちながら体調を整える場としての役割が強いといえます。
B型作業所の詳細は、こちらの記事を合わせてご覧ください。
A型作業所とB型作業所のお給料の違いは?
A型作業所とB型作業所では、雇用契約の有無により収入に違いがあります。
雇用契約とは「働くかわりにお給料をもらう」という会社と労働者のあいだの約束です。
A型作業所は雇用契約を結ぶため最低賃金が保障され、平均月収は約86,752円とされています。
一方、B型作業所は雇用契約を結ばないため報酬は「工賃」という形で支給され、平均月収は約17,031円です。
収入面に違いがありますが、無理のない働き方を選ぶことが安定して働き続けるための一歩になります。
【悩み別】A型作業所・B型作業所どちらに通う?
以下を参考に、今の自分に合った環境を考えてみましょう。
安定した収入と決まったペースで働きたい人はA型作業所が向いている
A型作業所が向いているのは、以下のような人です。
・安定した収入が必要である
・週3日以上など決まったペースで働ける
・一般就労を見据えてスキルや体力をつけたい
A型作業所は一般就労に不安がある方も、安心して挑戦できる場となります。
生活リズムを整えて社会との繋がりを持ちたい人はB型作業所が向いている
B型作業所が向いているのは以下のような人です。
・まずは生活リズムを整えたい
・体調に波があり出勤に不安がある
・ブランクが長くいきなり働くのはハードルが高い
B型作業所は、ゆるやかに社会とのつながりを持つ場所として活用されています。
どちらが将来につながりやすい?
A型作業所は、一般就労を目指す人に向けたステップの場として位置づけられています。
実際に、A型作業所の利用終了者のうち約26%が一般就労に移行しています。
一方で、B型作業所の利用者が一般就労に移行した割合は10.7%です。
まずはB型作業所からスタートし、体調や状況が整ってきた段階でA型作業所、さらに一般就労へとステップを踏んでいくケースもあります。
ただ、将来へのつながりやすさだけで判断するのではなく、今の体調や生活状況に合った事業所を選ぶことが、結果として安定した就労へとつながります。
参照:厚生労働省「一般就労への移行者数・移行率の推移(事業種別)」
無理なく働き続けるために訪問看護という支え
働く中で不安やつらさを感じたときは、訪問看護を活用するのもひとつの方法です。
気持ちを吐き出す場があることでこころと身体の負担が減り、無理なく就労を続けやすくなります。
働くことに不安があるときは「訪問看護ステーションラララ」までお問い合わせください。