訪問看護はいらない?拒否される理由と適切な対応法、必要性も解説
2025.04.17訪問看護をしていると、利用者さまから「訪問看護はいらない」と言われる場合があります。
そういったときにどう対応すべきか悩む看護師の方もいるでしょう。
本記事では、訪問看護がいらないと言われる理由や言われたときの対処法などを解説します。
訪問看護を断られたときの対応が知りたい方は、ぜひ参考にしてください。
訪問看護がいらないと言われる理由
訪問看護がいらないと言われる理由として、以下のような考えや状況が関係している傾向にあります。
・訪問看護師に不信感がある
・自分は病気ではないと思っている
・家に他人を入れたくない
・訪問看護は重い病気の人だけが使うものだと思っている
特に精神疾患を抱える方の中には、自分が病気という認識がないケースも多く、訪問看護の目的や役割に納得できない方もいます。
また、看護師の方の知識不足による曖昧な説明や対応によって不信感が高まり、訪問看護自体を拒否するケースもあります。
訪問看護がいらないと言われたときの対応方法
訪問看護がいらないと言われたときの対応方法を4つ解説します。
いらないと感じている理由を聞く
訪問看護を断られた場合は、まずその理由を確認しましょう。
「人を家に入れたくない」「不信感がある」など、背景は人によって異なります。
精神疾患によって判断力が低下している方もいるため、表情や反応も含めて観察しながら相手の気持ちに寄り添うのが大切です。
理由も聞かずに、頭ごなしに「必要だ」と伝えるのは避けましょう。
家族や周囲とのかかわりを把握する
精神科の訪問看護では、利用者さまだけでなく家族との関係にも目を向ける必要があります。
利用者さまの多くは家族と暮らしており、日常的な関わりの中で悩みや負担を抱えている可能性があります。
介護疲れや家庭内トラブルの兆しがないか、さりげなく確認して必要に応じて主治医など他職種と協力し支援体制を整えましょう。
傾聴して信頼関係を築く
訪問看護を受け入れてもらうには、信頼関係の構築が欠かせません。
いきなり病状や服薬について質問責めにするのではなく、「困っていることはありませんか」といった声かけから始めましょう。
相手の言葉を否定せず共感しながら話を聞いていけば、少しずつ心を開いてもらえます。
また、関係が深まるまでに時間がかかる場合もあるため、焦らず継続して関わるようにしましょう。
他職種と連携する
訪問看護を拒否された場合は、主治医やケースワーカー、行政など他職種と情報共有をしましょう。
情報共有して他職種でうまくいっている方法や利用者さまの様子などを教えてもらえれば、利用者さまと信頼関係を築けるようになるかもしれません。
また、訪問看護だけでは対応できないことも共有して連携体制を整えておけば、トラブルの予防にもつながります。
訪問看護の必要性
精神疾患や重い病気を抱えていても、住み慣れた自宅で自分らしく生活したいという思いを支えるために、訪問看護の役割はとても大きいです。
たとえば、薬の管理や生活リズムの調整、就労や人との関わりを助ける支援や社会資源の活用、家族へのサポートなど多くの面から支援を行います。
こうした支援を通じて、安心して在宅での生活を続けられるようにするために訪問看護は欠かせないサービスです。
参照:日本看護協会訪問看護検討会「訪問看護の必要性とその機能」
訪問看護の理解を深め寄り添った対応をしていこう
訪問看護を拒否する理由には、不信感や病識の欠如などさまざまな要因が隠れています。
しかし、利用者さまの気持ちに寄り添い、理由を丁寧に聞き取り、家族や他職種との連携を深めながら支援を続ければ、少しずつ信頼を築いていけます。
信頼関係を築くために病状だけでなく生活背景や人間関係をふまえた対応を習得したい場合は、訪問看護ステーションで働くのも選択肢の1つです。
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