事故や災害を思い出して眠れない、不安が消えないなどの症状が続いている場合、PTSDの可能性があります。
PTSDの治療は心理療法が基本ですが、症状が強い場合や改善が見られない場合には薬の処方が行われるケースもあります。
では、どのような薬が処方されて、どのような効果が期待できるのか気になる人もいるでしょう。
本記事では、PTSDの治療で薬が使われるケースや処方される薬の種類、精神科受診の重要性について解説します。
PTSDの治療でどのような薬が使われるのか知りたい方は、ぜひ参考にしてください。
PTSDの治療に薬は使われる?
PTSDの治療は心理療法が基本ですが、症状の程度によっては薬物療法も選択肢に入ります。
以下に当てはまる場合は、薬物療法が検討されます。
・発症から1ヶ月以上経過しても改善が見られない
・症状が重く生活に支障をきたしている
・不眠やうつ、不安、自殺念慮といった症状がある
・心理療法を続けても十分な効果が得られない
つまり、薬はすべての患者さまに必要なものではなく、症状の深刻さや生活への支障度を踏まえて専門医が判断する治療手段といえるでしょう。
薬以外のPTSDの治し方については、以下の記事で詳しく解説しています。
関連記事:PTSDの治し方は?心理療法や薬物療法、呼吸法まで解説
参照:国立研究開発法人 国立精神・神経医療研究センター 認知行動療法センター「PTSDの治療」
PTSDの治療に使われる薬
PTSDの薬物療法では、選択的セロトニン再取り込み阻害薬(SSRI)が中心に用いられています。
代表的な薬としては、パロキセチンやセルトラリンがあり、不安や恐怖を和らげ、動悸や震えといった身体症状の改善が期待できるようです。
また、セロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害薬(SNRI)が処方される場合もあります。
これらの薬は、脳内の神経伝達物質の働きを整えて症状を軽くすると考えられているようです。
治療は少量から始め、副作用の有無を確認しながら適切な量に調整します。
効果が出るまでには数週間かかるケースが多く、個人差もありますが、継続して服薬することで再発を防ぐ効果も期待されています。
そのため、医師の指導のもとで根気強く治療を続けることが大切です。
参照:国立研究開発法人 国立精神・神経医療研究センター 認知行動療法センター「PTSDの治療」
PTSDの治療には精神科の受診がおすすめ
PTSDは症状が強いと、仕事や家庭生活に大きな影響を及ぼしかねません。
そのため、自己判断で薬を飲むのではなく、精神科で専門医の診察を受けることが重要です。
医師は症状の内容や重さを確認し、不安や不眠、気分の落ち込みなどに応じて適した薬を処方してくれます。
さらに、必要に応じて心理療法を組み合わせ、より効果的な治療方針を立ててくれます。
症状を和らげ安心して生活が送れるように、精神科を受診しましょう。
PTSDの治療として訪問看護も検討しよう
PTSDの治療は心理療法を基本としながら、必要に応じて薬物療法を実施する可能性があります。
薬はすべての方に必須ではなく、症状の重さや生活への影響を踏まえて医師が判断します。
薬の選択や調整は医師の管理が欠かせません。
そのため、精神科を受診し、医師の元で適切な治療を進めましょう。
PTSDの治療で薬を処方されたけど、指示通りに服薬できるか不安という方は、訪問看護を検討してみてください。
訪問看護では、看護師が自宅を訪問し、服薬管理をはじめ体調管理などの看護サービスを提供いたします。
少しでも興味のある方は、訪問看護ステーションラララへお気軽にご相談ください。