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人との関わりを避けたいわけではないのに、批判や拒絶への恐れから人と距離を置いてしまうことで悩んでいませんか。この記事では、回避性パーソナリティ障害の診断基準7項目をもとにしたセルフチェックを紹介します。
回避性パーソナリティ障害の診断テストを始める前に
このテストは診断基準をもとにしたセルフチェックであり、診断ではありません。DSM-5-TRの診断基準7項目をもとに作成しています。 答える際は、ここ最近だけの一時的な状態ではなく、以前から続いている傾向として当てはまるかを思い浮かべながらお答えください。診断基準では症状が持続的であり、成人期早期までに始まっていることが条件とされています。当てはまる項目の数を数えながら進めてください。
回避性パーソナリティ障害のセルフチェック7項目
チェック1|仕事上の人との接触を避ける
□ 批判されたり、拒絶されたり、嫌われたりすることが怖くて、人との接触を伴う仕事上の活動を避けていますか。 他者から拒絶されることへの強い恐れから、人との関わりを避ける傾向を指します。例えば、昇進を断る、会議を避けるなど、仕事上での社会的な交流を避ける行動が見られます。また、新しい友人を作ることも避けます。
チェック2|好かれている確信がないと関わらない
□ 好かれていると確信できない限り、人と関わりたくないと感じますか。 他者は自分に対して批判的で不満を抱いていると考えやすく、グループに加わる前や親密な関係を築く前には、繰り返し受け入れてもらえることで安心したいという思いを抱く状態です。
チェック3|親しい関係でも遠慮する
□ 恥をかいたり馬鹿にされたりすることを恐れて、親しい関係の中でも遠慮してしまいますか。 嘲られたり屈辱を受けたりしたくないため、自分について語りたがらない状態です。人との関わりを望む気持ちがありながらも、傷つくことへの強い恐怖から、親密な関係を築くことを避けてしまいます。
チェック4|批判や拒絶へのとらわれ
□ 社会的な場面で、批判されることや拒絶されることにとらわれていますか。 他者からの批判や拒絶を絶えず気にしており、わずかな批判に対しても極めて敏感に反応する状態を指します。相手の否定的な反応の兆候がないか、常に警戒しています。
チェック5|新しい場面で引っ込み思案になる
□ 自分には能力が欠けていると感じ、新しい人間関係の場面で引っ込み思案になりますか。 自尊心が低く、自分には能力が欠けているという感覚を持っている状態です。新しい状況では引っ込み思案になります。
チェック6|自分は劣っているという思い
□ 自分は社会的に不器用で、魅力がなく、他者より劣っていると思っていますか。 自分は人付き合いが苦手で、魅力がなく、他者より劣っていると考えている状態を指します。
チェック7|新しいことへの挑戦を避ける
□ 恥ずかしい思いをする可能性があるため、リスクをとったり新しい活動に参加したりすることを避けたいと思いますか。 リスクを避けて新しい活動に参加しようとしない状態です。社会的な活動に参加することを避けてしまいます。
診断テストの結果の見方
当てはまる項目が4つ以上の場合は、DSM-5-TRの診断基準で条件のひとつとされている「7項目のうち4つ以上」と同じ数になります。ただし、実際の診断には症状が持続的であることと、成人期早期までに始まっていることも必要で、診断は専門の医師が総合的に行うものです。そのため、一度専門の医療機関に相談することを検討してください。
当てはまる項目が3つ以下の場合、診断基準の項目数には届きません。しかし、数だけで問題の有無は判断できないものです。人との関わりにおける不安や恐れによって日常生活に支障をきたし、苦しさを感じている場合は、項目の数にかかわらず専門の医療機関に相談して構いません。
回避性パーソナリティ障害の診断基準(DSM-5-TR)の読み方
回避性パーソナリティ障害は、拒絶、批判、または屈辱を受けるリスクのある社会的状況や交流を回避することを特徴とする精神疾患です。その診断は、専門の医師がDSM-5-TRの基準に基づいて総合的に行います。診断には、7項目のうち4つ以上が持続的に見られることと、症状が成人期早期までに始まっていることが条件となります。
このセルフチェックは診断の代わりにはならず、医師の診断と同じものではありません。
関連記事:回避性パーソナリティ障害とは?特徴・原因・治療の基本を解説
受診の目安
相談を考えるタイミング
人との関わりにおける不安や恐れによって日常生活に支障をきたし、苦しさを感じている場合は、精神科・心療内科などの専門の医療機関に相談することを検討してください。パーソナリティ障害は、大多数の人とは違う反応や行動をすることで、本人が苦しんだり、周囲が困ったりする場合に診断されます。医師がパーソナリティ症を疑う根拠のひとつとして、苦痛を感じていることや、日常的な役割を十分に果たせないことが挙げられます。
受診のきっかけは人によって異なります。自分の行動に悩んでいて、積極的に治療を求める人もいます。パーソナリティ症そのものではなく、不安、うつ病、物質使用症などの別の精神疾患や、離婚、失業、孤独といった問題が受診の理由になる傾向があります。
受診したときの診断の進め方
診断の際、医師はパーソナリティ症が関係している可能性があるかどうかを判断するために問診を行います。問診では、自分や他者をどう捉えているか、自分の行動への否定的な反応にどう対処しているかなどを尋ねます。また、診断の際、患者の友人や家族から情報を聞くことがあります。診断は専門の医師が総合的に行うものです。
専門の医療機関を選ぶときと、受診後のこと
治療では、経験が豊富で、決めつけをせず、患者の自己像、心の繊細な部分、普段の対処方法を理解することができる専門家を選ぶことが重要とされています。
パーソナリティ障害の治療では、比較的長期にわたって、患者と治療者が協力して対応を続けることがしばしば必要になります。治療を進めるうえでは、患者と治療スタッフとが協力して問題を認識し、対策を検討することが重要です。
回避性パーソナリティ障害の治療の基本
治療には、精神療法と薬物療法があります。精神療法では、認知行動療法のうち、社会的な技能の習得に焦点を置いた集団療法が有効とされています。このほかにも、同じ問題を抱える人たちのグループでの治療、他者への過敏さに配慮した支持的な個人療法、根底にある葛藤に焦点を当てる精神力動的精神療法などが行われます。薬物療法では、不安の軽減や新しい社会的状況への対処を助ける目的で、抗うつ薬や抗不安薬が使用されます。なお、回避性パーソナリティ障害の方は、治療そのものを避ける場合もあります。
まとめ
このセルフチェックは、回避性パーソナリティ障害の診断基準の7項目をもとにしたものです。4つ以上当てはまる場合は、診断基準で条件とされる項目数と同じ数です。診断は専門の医師が総合的に行うものです。苦しさや日常生活への支障がある場合は、専門の医療機関への相談を検討してください。
まずは相談だけでも構いません。こちらからお気軽にご連絡ください。
参照:MSDマニュアル