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恋愛できないと感じる悩みは、回避性パーソナリティ障害と関係があるのでしょうか。診断基準に恋愛についての項目はありませんが、好かれていると確信できないと関わりにくい、親しい関係でも遠慮してしまうといった項目は、相手との距離が近づく場面にも関わります。
回避性パーソナリティ障害とは
回避性パーソナリティ障害は、拒絶、批判、または屈辱を受けるリスクのある社会的状況や交流を回避することを特徴とする精神疾患です。診断はDSM-5-TRの基準に基づき行われます。7項目のうち4つ以上が持続的に見られること、かつ症状が成人期早期までに始まっていることが条件となります。診断は専門の医師が総合的に行うものです。
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恋愛できないと感じる悩みと診断基準の特徴
診断基準の7項目は恋愛に限ったものではなく、人との関わり全般に関する内容です。
ここで紹介する言葉は、診断基準やMSDマニュアルの記述の内容を恋愛の場面に当てはめて言葉にした例であり、実際の恋愛での訴えを調べた結果ではありません。
好かれていると確信できないと、関わりにくい(項目2)
診断基準の項目2は、好かれていると確信できない限り、人と関わりたがらないという内容です。恋愛の場面に当てはめて言葉にすると、「相手が自分を好きだとはっきり分かるまでは、近づかないでおこう」のようになります。この項目に当てはまる場合、他者は自分に対して批判的で不満を抱いていると考えやすく、グループに加わる前や親密な関係を築く前には、繰り返し受け入れてもらえることで安心したいという思いを抱きます。
親密な関係の中でも遠慮してしまう(項目3)
項目3は、恥をかくことや馬鹿にされることを恐れて、親密な関係の中でも遠慮してしまうというものです。言葉にした例は、「付き合っていても、笑われるかもしれないから、自分の話はしないでおこう」となります。嘲られたり屈辱を受けたりしたくないため、自分について語りたがらないという状態です。人との関わりを望む気持ちがありながらも、傷つくことへの強い恐怖から、親密な関係を築くことを避けてしまいます。
自分は魅力がない、劣っていると感じる(項目6)
項目6は、自分は社会的に不器用で、魅力がなく、他者より劣っていると思っているという項目です。言葉にした例としては、「私のような人を好きになってくれる人はいない」が挙げられます。
新しい出会いや活動を避けたくなる(項目5・項目7)
項目5は、自分には能力が欠けていると感じ、新しい対人関係の場面で引っ込み思案になるというものです。言葉にした例は、「初めて会う人の前では、控えめにしていよう」となります。対応する症状として、自尊心が低く、自分には能力が欠けているという感覚を持っていることが挙げられています。
項目7は、恥ずかしい思いをする可能性があるため、リスクをとったり新しい活動に参加したりすることを避けたがるという内容です。言葉にすると、「恥をかくかもしれないから、新しい出会いの場には行かない」のようになります。リスクを避けて新しい活動に参加しようとせず、社会的な活動に参加することを避けてしまうとされています。
恋愛できないことと診断の関係
回避性パーソナリティ障害の診断基準の7項目に、恋愛についての項目はありません。恋愛が難しいと感じることだけで診断が決まるものではなく、診断は専門の医師が総合的に行います。
関連記事:回避性パーソナリティ障害の診断テスト|診断基準7項目をもとにしたセルフチェック
治療と相談の入口
精神療法では、社交恐怖症と回避性パーソナリティ障害がみられる場合に、社会的な技能の習得に焦点を置いて集団で行う認知行動療法や、同じ問題を抱える人たちによる集団療法が有効な場合があります。また、他者への過敏さに慎重に対応する支持的な個人療法は有益です。根底にある葛藤に焦点を置く精神力動的精神療法が役立つこともあります。
薬物療法では、SSRIなどの抗うつ薬や抗不安薬が、不安を和らげ、新しい社会的状況に対処できるようにするのに役立つことがあります。
関連記事:回避性パーソナリティ障害の治し方|精神療法・薬物療法と治療の進め方 関連記事:社交不安障害とは?症状・原因・治療法を解説
受診を考える目安
人との関わりにおける不安や恐れによって日常生活に支障をきたし、苦しさを感じている場合は、精神科・心療内科などの専門の医療機関に相談することを検討してください。
パーソナリティ障害は、大多数の人とは違う反応や行動をすることで、本人が苦しんだり、周囲が困ったりする場合に診断されます。医師がパーソナリティ障害を疑う根拠のひとつとして、苦痛を感じていることや、日常的な役割を十分に果たせないことが挙げられます。
診断の際、医師はパーソナリティ障害が関係している可能性があるかどうかを判断するために問診を行います。問診では、自分や他者をどう捉えているか、自分の行動への否定的な反応にどう対処しているかなどを尋ねます。また、友人や家族から情報を聞くことがあります。
治療では、経験が豊富で、決めつけをせず、患者の自己像、心の繊細な部分、普段の対処方法を理解することができる専門家を選ぶことが重要とされています。パーソナリティ障害の治療では、比較的長期にわたって、患者と治療者が協力して対応を続けることがしばしば必要になります。患者と治療スタッフとが協力して問題を認識し、対策を検討することが重要です。
まとめ
回避性パーソナリティ障害の診断基準に恋愛の項目はありません。この記事の例は、診断基準の内容を恋愛の場面に当てはめた例です。実際の診断は専門の医師が総合的に行います。苦しさや日常生活への支障がある場合は、専門の医療機関への相談を検討してください。
まずは相談だけでも構いません。こちらからお気軽にご連絡ください。
参照:MSDマニュアル