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うつ病で外に出るのがつらい方へ|訪問看護でできること、費用、利用の流れ

2026.05.19 精神科訪問看護とは

 

「通院はしているけれど、調子の悪い日はベッドから起き上がれず病院に行けない」「病院に電話をかけるだけでも億劫になってしまう」と悩むことはないでしょうか。動けないご自身を責めてしまうかもしれませんが、それは決して「甘え」や「怠け」ではなく、うつ病という疾患の症状によるものです。

心身のエネルギーが低下し、外出すること自体が大きな負担となる時期には、医療の専門家がご自宅まで来てくれる「精神科訪問看護」という選択肢があります。この記事では、うつ病を抱えていて外出がつらい方に向けて、訪問看護を利用した際に受けられるサポート内容や、気になる費用、利用を始めるまでの流れについて詳しくまとめています。ご自宅にいながら医療とつながる方法を知るための参考にしてみてください。

参照:訪問看護ステーションくるみ

 

うつ病でも訪問看護は利用の対象となる?

「訪問看護は寝たきりの人や、もっと重い症状の人が使うものではないか」と考えている方は少なくありません。しかし、その認識は誤解であり、うつ病をはじめとする精神疾患を抱えてご自宅で療養されている方の多くが、精神科訪問看護の対象となります。

利用にあたって「重症でなければならない」という決まりはありません。症状が重く辛い時期はもちろん、少しずつ動けるようになってきた回復途中の段階でも、ご自身の状態に合わせて利用を相談することが可能です。「家から一歩も出られない日がある」「一人暮らしで日々の生活に不安がある」「ご家族と同居しているが日中は一人になってしまう」など、どのような環境・状態であっても気軽に頼ってよいサービスです。

利用を開始するためには、主治医から「訪問看護指示書」という書類を発行してもらう必要があります。現在通院しているクリニックや病院の主治医が、訪問看護による支援が必要だと判断した場合に利用が開始されます。「自分の症状で使っていいのだろうか」と迷う場合でも、まずは主治医に現状の生活のしづらさや不安を伝えることから始めてみてください。

 

訪問看護の利用で受けられるサポート

精神科訪問看護では、看護師や作業療法士などの専門スタッフがご自宅を訪問し、療養生活を支えるための様々なケアを提供します。どんな小さなことでも頼ってよい存在です。具体的にどのようなサポートがあるのか、5つの視点から紹介します。

 

服薬の確認・管理

うつ病の治療において、処方された薬を指示通りに飲み続けることは非常に重要です。しかし、気力が低下していると薬を飲むこと自体を忘れてしまったり、億劫になってしまったりすることがあります。

訪問スタッフは、薬の飲み忘れや飲み過ぎがないかを一緒に確認し、ご本人の生活スタイルに合った服薬のタイミングや工夫を提案します。「薬を飲むことだけを手伝ってほしい」といったご相談も気軽にしていただけます。また、薬を飲んだ後の体調の変化や、副作用ではないかと感じる不調についても相談できます。不安があれば主治医への報告を行い、より合った治療へとつなげるサポートを行います。

 

体調・精神状態の確認

気分の落ち込みや焦燥感、不安な気持ちは、一人で抱え込んでいるとより重く感じられる傾向があります。訪問看護では、体温や血圧などの基本的な身体のチェックに加えて、精神状態の観察を丁寧に行います。

「最近よく眠れていない」「食欲がわかない」といった日々の小さな変化について、「こんな些細な悩みでもいいのかな」と思うことでもお話しして大丈夫です。ご自宅という安心できる空間で専門スタッフに今の正直な気持ちを話すことは、孤立感の軽減につながります。もし調子が悪くて何も話したくない日は、無理に話さず顔を合わせるだけでも構いません。体調の波を客観的に見守ってもらうことで、ご自身でも気づきにくい不調のサインに早く対処するための手がかりとなります。

 

生活リズムを整える支援

うつ病の影響で、昼夜が逆転してしまったり、食事を摂るのが面倒になったり、お風呂に入る気力が湧かなかったりすることがあります。日常生活の基本が乱れると、回復の妨げになる場合があります。

訪問スタッフは、いきなり完璧な生活を求めるのではなく、ご本人のその時のエネルギー量に合わせた目標を一緒に考えます。「まずは決まった時間にカーテンを開ける」など、無理のない範囲で生活リズムを整えるためのアドバイスを行います。うまくいかない日があっても、失敗したらまたやり直せばよいという「トライ&エラー」の考え方で、少しずつ生活の基盤を立て直していくための伴走者のような役割を担います。

 

通院・医療機関との連携サポート

調子が悪い日は、「予約の日に病院へ行けなかった」「主治医に今の辛さをうまく伝えられない」と悩むことが多くなります。訪問看護を利用していると、スタッフがご本人と主治医との間の橋渡し役となります。

ご自宅での様子や、ご本人がうまく言葉にできない困りごとをスタッフが的確に主治医へ伝えることで、診察室だけでは見えにくい状況を踏まえた治療が受けやすくなります。訪問看護を利用するからといって通院をやめるわけではなく、双方は併用して利用できるものです。状況によっては通院への同行支援を検討することも可能であり、通院に対する心理的なハードルを下げる手助けとなります。

 

社会復帰に向けた段階的な支援

症状が少しずつ落ち着いてきたとき、「早く仕事に戻らなければ」「元の生活に戻れるのだろうか」と焦りを感じる方が多くいらっしゃいます。しかし、急激なペースアップは体調を崩す要因になりかねません。

訪問スタッフは、ご本人のペースに合わせて、社会復帰に向けた段階的なサポートを行います。例えば、少しの外出を一緒に行ってみる、就労支援施設などの情報を一緒に整理する、復職に向けた不安をヒアリングするなど、焦らずに着実なステップを踏めるよう支援します。ご自宅にいながら専門家とつながり、社会との接点を少しずつ広げていく安心感が得られます。

 

通院と訪問看護、何が違うの?

「通院しているから、わざわざ家に来てもらわなくてもよいのでは」と思う方もいるかもしれません。しかし、通院と訪問看護には、ご本人の負担や役割に大きな違いがあり、これらはどちらか一方を選ぶものではなく、補完し合う関係にあります。

通院は「自分から病院へ出向く」必要があります。身支度をして、交通機関を使い、待合室で過ごすという一連 of 動作は、うつ病を抱える方にとって想像以上のエネルギーを消費します。調子が悪い日には、このハードルを越えられず、治療が途切れてしまうリスクがあります。

一方、訪問看護は「待っていれば専門家が家に来てくれる」という点が最大の特長です。外出が困難なほど調子が悪い日でも、ベッドのそばまで専門家が赴くため、ケアが途絶えることがありません。普段着のまま、リラックスしたご自身のテリトリーで相談が行えるため、病院の短い診察時間では話しきれない日常の悩みをじっくりと共有する時間が生まれます。訪問看護をうまく組み合わせることで、通院の負担を軽減しつつ治療を継続しやすくなります。

 

費用と使える制度

訪問看護を利用する際、気になるのが費用の問題です。精神科訪問看護を利用する場合、健康保険などの公的な制度が適用されるため、全額を自己負担する必要はありません。

 

医療保険が基本(精神科訪問看護基本療養費)

うつ病などの精神疾患を理由として訪問看護を利用する場合、基本的には医療保険(健康保険、国民健康保険、後期高齢者医療制度など)が適用されます。年齢や所得に応じて定められた負担割合に従って費用をお支払いいただく形となります。

 

自立支援医療(精神通院医療)による負担軽減

精神疾患の治療で継続的な通院やケアが必要な場合、「自立支援医療(精神通院医療)」という公的な制度を利用することが可能な場合があります。

この制度を利用し、指定された医療機関や訪問看護ステーションを登録することで、医療費の自己負担が軽減される仕組みがあります。経済的な不安を和らげながら継続的にサポートを受ける環境が整えやすくなります。

 

介護保険との関係

年齢や特定の条件によっては、医療保険ではなく介護保険が優先して適用される場合があります。年齢や状況によって適用される保険が異なる場合があります。詳しくはご相談ください。

 

利用開始までの流れ

訪問看護を利用してみたいと考えた場合、どのような手順を踏むのかをご説明します。「うまく話せるだろうか」と不安に思うかもしれませんが、少しずつ確認しながら進められるので大丈夫です。

  1. 主治医に相談し、訪問看護指示書を発行してもらう まずは、現在通院しているクリニックや病院の主治医に「訪問看護を利用してみたい」と相談します。うまく話せなくても、メモを見せたりする形でも構いません。医師が訪問看護の必要性を判断した場合、訪問看護ステーション宛てに「精神科訪問看護指示書」が発行されます。
  2. 訪問看護ステーションに問い合わせる 利用したい訪問看護ステーションに電話やメールで連絡をとります。「利用できるか迷っている」という場合でも、まずは連絡してみて大丈夫です。ご本人からだけでなく、ご家族やご友人からの代理の問い合わせも可能です。
  3. 面談・契約 訪問看護ステーションのスタッフと面談を行います。ご自宅での過ごし方や、どのようなサポートを希望するかをヒアリングし、サービス内容や料金について説明が行われます。契約前に何度質問しても問題ありませんし、まずは相談だけ、見学だけでも構いません。内容に納得いただいた上で、契約を取り交わします。
  4. 訪問開始 契約後、医師の指示書や事前の話し合いに基づいた計画に沿って、スタッフが定期的にご自宅への訪問を開始します。もし利用してみて合わないと感じた場合は、一度お休みして、また必要になったときに再相談することも可能です。

まずは相談だけでも構いません。お気軽にご連絡ください。

 

精神科訪問看護ステーション ラララについて

精神科訪問看護ステーション ラララは、福岡市全域を対象エリアとして精神科に特化した訪問看護サービスを提供しています。

当ステーションには、精神科看護の分野で専門的な知識と経験を持つ精神科認定看護師が在籍しております。うつ病によって外に出る気力が湧かない、日常生活を送るのがつらいという方の思いに寄り添い、ご自宅での生活が少しでも穏やかなものになるよう、お一人おひとりのペースに合わせたサポートを行います。

一人で抱え込まず、まずは話してみることから始めてみてください。

まずは相談だけでも構いません。こちらからお問い合わせください。

参照:こころの情報サイト

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