強迫性障害になると、繰り返す強迫観念や行動から、日常生活に支障が出る場合もあります。
症状を抑え、日常生活を送りやすくしたいと考えている方もいるでしょう。
この記事では、強迫性障害の治し方を詳しく解説します。
強迫性障害とは
強迫性障害とは、強いこだわりや不安を抱えるために、日常生活や社会生活に支障が出る精神疾患の1つです。
強迫性障害では、具体的に以下の症状が出現する場合があります。
・ガスの元栓や戸締りをしたか何度も確認してしまう
・手が汚れていると感じたら何時間も洗い続ける
・誰かに迷惑をかけていなかったか執拗に確認する
・自分の思い通りの手順で物事を行わないと不安を感じる
・不吉とされる数字を極端に嫌がる
・家具や仕事道具などの配置に強いこだわりがある
これらは「強迫観念」や「強迫行動」と呼ばれる、強迫性障害の特徴的な症状です。
強迫観念や強迫行動は仕事や学校生活などの社会生活に影響が出るだけでなく、日常生活もままならなくなる場合もあるため、自覚した場合は早めに治療を行うのが重要です。
参照:こころの情報サイト/強迫性障害
関連記事:強迫性障害は治る?代表的な症状と治し方を解説
強迫性障害の治し方
強迫性障害の治し方には「認知行動療法」と「薬物療法」があります。
それぞれ詳しく見ていきましょう。
認知行動療法
認知行動療法とは、自分が強迫性障害を生じている原因を理解し、強迫行動をとらないで生活できるよう訓練する治療法のことです。
特に、強迫行動に至る原因へわざと直面させたうえで、強迫行為を行わせないようにする「暴露反応妨害法」を使用して治療を行うケースがあります。
認知行動療法は、薬で症状を押さえつけない治療法として使用されるほか、治療終了後も自分で実施することが可能であり、強迫性障害の治療に有用であると言えます。
参照:こころの情報サイト/強迫性障害
参照:MSDマニュアル/強迫症
服薬治療
服薬治療によって症状を抑えるのも治療手段の1つです。
強迫性障害の症状には、抗うつ薬の使用が効果を示す場合もあり、必要に応じて医師から処方されます。
認知行動療法と併用し、症状を抑えながら根治を目指すケースも珍しくありません。
参照:MSDマニュアル/強迫症
強迫性障害の人がやってはいけないことはある?
強迫性障害の人がやってはいけないこととして、強迫行為から「逃げようとする」ことが挙げられます。
意外かもしれませんが、強迫観念は避けようとすればするほど強くなります。
たとえば手を洗いすぎてしまう方の場合「手が汚れる行動を避ける」「不潔だと思われる場所に近づかない」と気を付けていても、ふと汚してしまった場合に強い強迫観念に駆られてしまう場合があるのです。
また、きっかけとなる行動を避けようとしすぎるあまり、日常生活に支障がでるケースもあります。
強迫性障害を治療するには、自分の持つ強迫観念を受け入れ、向き合う必要があると覚えておきましょう。
強迫性障害の治し方の相談先
家族の強迫性障害を治療したい場合、まずは精神科医へ相談しましょう。
専門医による検査と治療を受けることで、スムーズに日常生活への復帰を目指せます。
また、訪問看護を利用するのも手段の1つです。
強迫性障害によって外出が難しい方や、家でゆっくりとケアを受けたい方は、訪問看護の利用も検討してみましょう。
強迫性障害の治し方は精神科に相談しよう
強迫性障害を治療したい場合は、精神科や心療内科などの医療機関で、専門的な治療を受けるのがポイントです。
治療を受けるほか、症状を悪化させないための関わり方を相談するなどして、家族の日常生活や社会生活への復帰を促しましょう。
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