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精神症状の悪化で入院を検討している方の中には「閉鎖病棟に入れられたらどうしよう」と不安に感じている方もいるでしょう。
ネットの情報やイメージから、閉鎖病棟は「怖い」「ひどい場所」と想像しているかもしれません。
しかし、実際は精神疾患を効果的に治療し、患者さまの安全を確保するための場所であり、怖い場所ではないのです。
この記事では「精神科の閉鎖病棟が怖い場所なのか」について、閉鎖病棟の特徴や受けられる治療を踏まえて解説します。
精神科の閉鎖病棟は怖いところなの?
閉鎖病棟は患者さまに恐怖を与えるための場所ではなく、患者さまを保護し、効果的に治療を行う場所です。
精神科の病棟には「開放病棟」と「閉鎖病棟」の2種類があり、閉鎖病棟は病棟の入り口に鍵がかけられるようになっています。
病棟内であれば自由に行動できる病院も多く、自室に閉じ込められたり、牢屋のような場所に入れられたりするわけではありません。
また、病棟内には看護師をはじめとする医療スタッフが常駐しており、困りごとや心配ごとがあれば、いつでもサポートを受けられる体制が整えられています。
ただし、病院によっては、閉鎖病棟への入院に以下のようなルールを設けている場合があります。
・刃物や火気の持ち込み禁止
・スマートフォンやゲームの持ち込みと使用の禁止
・紐や袋の持ち込み禁止(フード付きの服やビニール袋など)
これらのルールは、自傷行為や自殺に繋がる行動の防止や患者さまの保護、治療効果を高めるなどの目的で設定されます。
精神科の閉鎖病棟における治療内容
精神科での閉鎖病棟では、主に以下の治療が行われます。
・生活リズムの改善
・カウンセリング
・精神療法
・薬物療法
・リハビリテーション
・体調や健康の管理
・退院後のサービスや環境調整
閉鎖病棟への入院中に生活リズムを整えたり、リハビリテーションを実施したりすることで、退院後の生活を自立する能力が身に着くでしょう。
また、閉鎖病棟への入院は一時的なケースが多く、上記の治療で症状の改善が見られた場合は、開放病棟に戻ることも可能です。
関連記事:精神科に入院したほうがいいのはどんな人?メリット・デメリットを解説
精神科の閉鎖病棟へ入院するのはどんな人?
以下のような場合は、閉鎖病棟への入院が必要になります。
・自傷行為が見られる人
・病院から抜け出そうとしてしまう人
詳しく見ていきましょう。
自傷行為が見られる人
自傷行為や自殺に繋がる行動が見られる場合は、閉鎖病棟での治療が検討されます。
精神症状が悪化すると、刃物で自分を傷つけたり、危険な行動を取ろうとしたりする人もいるのです。
また、自分だけでなく他の患者さまを攻撃しようとする方もいます。
精神状態が落ち着くまで患者さまを保護し、安全に治療を進めるためには、閉鎖病棟への入院も必要な手段の一つです。
病院から抜け出そうとしてしまう人
精神科に入院する方の中には、自身の精神疾患を受け入れられない、または自覚できない患者さまもいます。
その場合は「医療保護入院」という形をとり、治療のため、一時的に閉鎖病棟へ入院するケースもあるのです。
参照:こころの情報サイト/精神科の入院について
関連記事:精神科へ入院しなければならないレベルは?4つの入院形態も解説
精神科で閉鎖病棟に入るのが怖いなら訪問看護も検討しよう
精神科の閉鎖病棟は、患者さまへ安全で効果的な治療を行うための場所であり、決して怖いところではありません。
状態の悪化により、一時的に閉鎖病棟へ入るケースもありますが、治療が進み症状が落ち着けば開放病棟にも戻れます。
閉鎖病棟は患者さまを閉じ込め、恐怖を植え付けるような場所ではないため、必要と判断されたら安心して入院してください。
なかには、精神科や閉鎖病棟への入院にどうしても抵抗を感じる方もいるかもしれません。
その場合は、訪問看護を利用し、自宅でケアを受けるのも選択肢の一つです。
訪問看護では、看護師が自宅に伺い、1対1で医療的ケアや日常生活のサポートを行います。
症状が悪化しており、治療したくても通院が難しい方は、自宅でケアを受けるのもよいでしょう。
訪問看護のケアに興味がある方は『こちら』から、お気軽にお問い合わせください。