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精神科を受診したほうがよいのに「行きたくない」と拒否されてしまい、どうすればよいか、どう声をかけたらよいのか分からず戸惑う方もいるでしょう。
本記事では、精神科に行きたがらない理由や行きたがらないときの対応方法を詳しく解説します。
家族や周りに精神科への受診を拒否する方がいる場合は、ぜひ参考にしてください。
精神科に行きたがらない理由とは?
精神科へ行きたがらない背景には、さまざまな理由があります。
ここでは、精神科に行きたがらない理由を見ていきましょう。
自分は病気だと認識していない
精神疾患を抱えている人の中には、自分は病気だと認識していない場合があります。
そのため、「疲れているだけ」「自分でなんとかできる」と考え、受診を強く否定する傾向があります。
焦らず、安心できる環境で少しずつ話を聞く姿勢が大切です。
精神科への偏見がある
「精神科に行ったら入院させられる」「薬漬けにされる」といった誤解や偏見が、受診をためらう要因となる場合もあります。
また、「人に知られたくない」「弱い人間だと思われたくない」と感じる人もおり、精神科へのネガティブな印象から受診を拒否するケースも少なくありません。
精神科が「心の健康を支える医療機関」である旨を伝え、安心して相談できる場所だと理解してもらいましょう。
被害妄想がある
統合失調症などの症状の1つに被害妄想があります。
被害妄想があるときに家族が病院を勧めても「自分を陥れようとしている」「病院に行くと危険だ」と感じ、強く拒絶するケースがあります。
また、幻聴や妄想の影響で現実の判断が難しく、「お金がないから行けない」「外に出ると見張られる」などと信じてしまう場合も少なくありません。
無理に説得せず、安心できる環境を整えて信頼関係を築くのが大切です。
外出するのが難しい
うつ病やパニック障害では、気力や体力が極端に落ち、外出自体が大きな負担になる場合があります。
症状が重いと、身支度や人と会うことすらつらく感じ、「行きたくない」ではなく「行けない」状態になってしまうのです。
そのようなときは、無理に受診を促すのではなく、訪問診療や精神科訪問看護など、自宅で支援を受けられる方法を検討するとよいでしょう。
精神科へ行きたがらない人への対処法
精神科の受診を拒む人には、無理に連れて行くよりも理解を深めてもらうのが大切です。
精神疾患は、誰にでも起こり得る病気であり、性格や努力の問題ではありません。
治療によって回復が期待でき、早期受診ほど再発の予防にもつながります。
「弱さではなく病気」「休養と治療でよくなる」と伝えることで、本人の不安を少しずつ和らげられるでしょう。
また、精神科への偏見や誤解がある場合には、多くの人が通院で治療を受けているということと、「話を聞いてもらうだけでもいい」と伝えれば、受診へのハードルを下げられるでしょう。
一方で、自殺の危険性がある、食事を取らない、激しい不安がある場合は緊急対応が必要です。
家族だけで抱え込まず、医療機関や救急に連絡し、安全を最優先に行動しましょう。
精神科へ行きたがらない人には訪問看護の利用もおすすめ
精神科の受診を拒む背景には、病気の自覚が持てないことや、精神科に対する偏見、被害妄想、外出の困難など、さまざまな理由があります。
家族は焦らずに本人の気持ちを尊重し、まずは話を聞くようにしましょう。
もし受診自体が難しい場合は、受診と併用して自宅でサポートを受けられる訪問看護の利用もおすすめです。
訪問看護ステーションラララでは、医師の指示のもと、利用者さまの不安や困りごとに合わせた看護サービスを提供します。
家族や周りの人が精神科へ行きたがらず困っている場合は、こちらからお気軽にご相談ください。