適応障害の人と接する場合「かけるとよい言葉」や「言ってはいけない言葉」があります。
家族や友人に適応障害の方がいる場合、言葉のかけ方を理解できれば、コミュニケーションに悩まずに済むでしょう。
この記事では、適応障害の人にかけるとよい言葉や、言ってはいけない言葉を解説します。
適応障害とは
適応障害とは、環境の変化などによって受けたストレスが許容量を超えてしまい、情緒や行動に影響が出ている状態です。
うつ病や統合失調症などの診断名が付くには至らないものの、精神疾患に似た症状が見られる場合、適応疾患と診断される可能性があります。
適応障害で見られる主な症状は以下です。
・不安
・暴力衝動
・自殺企図
・抑うつ気分
・コミュニケーション能力の低下
適応障害では精神疾患と似た症状が出現するため、仕事や作業、他者とのコミュニケーションに問題が生じます。
また、自傷行為や自殺企図などが生じるリスクも高まるため、早めの受診が重要です。
参照:MSDマニュアル/適応反応症
適応障害の人にかけるとよい言葉
適応障害の人と接する場合に重要なのが「ストレスや不安をやわらげられる言葉をかけること」です。
この章では、適応障害の人にかけるべき言葉を詳しく見ていきましょう。
協力する意思を伝える言葉
つらい状況にある本人の心に寄り添い、温かい言葉をかけてあげるのがよいでしょう。
「何かできることがあったら言ってね」「困った時は聞くからね」など、つらさへの共感や協力する姿勢が伝わるような言葉をかけてあげてください。
また、協力する意思をを示すのに「何かあったの?」と声をかけ、じっくりと話を聞くのもよいでしょう。
相手を安心させる言葉
相手を安心させる言葉をかけてあげるのも、ストレスや不安の緩和に繋がります。
「大丈夫だからね」「ゆっくり休んでいいんだよ」など、仕事や生活がうまくいかないストレスをやわらげられる言葉をかけてあげるとよいでしょう。
相手を肯定する言葉
相手を肯定する言葉をかけるのもポイントです。
適応障害になると、自信を失ったり自分の価値を見失ったりするケースもあります。
「あなたはがんばっているよ」「どんなあなたでも素敵だよ」など、本人を肯定する言葉をかけると、自信を取り戻すきっかけを作りましょう。
適応障害の人に言ってはいけない言葉はある?
適応障害の人に対し、言ってはいけない言葉も存在します。
・早く治してね
・もっと努力しないと
・気にしすぎだよ
これらは、励ましのつもりで言ったとしても、本人にプレッシャーやストレスを与えてしまう可能性があります。
本当に励まそうとして言葉をかけたり、早く治ってもらいたいために激励してしまったりすると、自分の存在を否定されているかのように感じてしまい、症状が悪化しかねません。
言葉の選び方や接し方に注意し、温かくサポートするよう意識しましょう。
参照:厚生労働省/こころの耳 ご家族にできること
適応障害の人の気持ちを尊重して言葉をかけよう
適応障害の人と接する場合、かけるべき言葉の種類を理解しておくのが重要です。
適応障害の人は精神的に不安定になっているため、温かい言葉をかけたり褒めたりし、ポジティブな気持ちを保てるようサポートするのがポイントになります。
否定やプレッシャーをかけるような言葉は選ばず、相手の気持ちに寄り添った言葉をかけてあげましょう。
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