統合失調症の治療が続く中で、「薬をいつまで飲み続けるのか」「断薬は可能なのか」と疑問を抱く方もいるでしょう。
症状が安定してくると、薬をやめたいと考える方もいるでしょう。
しかし、統合失調症は再発しやすい病気であり、断薬には大きなリスクが伴います。
本記事では、統合失調症の断薬は成功するのか、どのようなリスクがあるのか、そして断薬したいときの注意点について解説します。
統合失調症の断薬はできるのか気になる方は、ぜひ参考にしてください。
統合失調症の断薬は成功する?
統合失調症の断薬は、必ずしも成功するとは限りません。
むしろ、薬をやめることで症状が悪化したり、再発したりするリスクが一気に高まる可能性があります。
再発すると、入院が必要になるケースもあり、生活への影響が大きくなってしまうでしょう。
さらに、再発を繰り返すと症状が重くなり、元の状態に戻るまでに時間がかかる場合もあります。
断薬は主治医の管理のもとで、体調を見ながら進める必要があります。
統合失調症の断薬をするリスク
統合失調症の薬を急にやめると、身体や心にさまざまな不調が現れる可能性があります。
これを離脱症状といい、以下のような症状が現れます。
・頭痛
・吐き気
・めまい
・不安
・不眠
特に自己判断で突然服薬を中止した場合に起こりやすく、再発だけでなく重い副作用につながるおそれもあるため、自己判断で断薬するのは避けましょう。
統合失調症の断薬をしたいときの注意点
統合失調症の治療が順調に進むと、「そろそろ薬をやめてもよいのでは」と感じる方もいるかもしれません。
しかし、断薬には再発や体調悪化などのリスクが伴います。
ここでは、断薬をしたいときの注意点について解説します。
勝手に断薬しない
症状が落ち着いてくると「もう薬はいらないのでは」と感じる方もいるかもしれませんが、自己判断でやめてはいけません。
断薬は、前述したような離脱症状が現れたり、再発につながったりするリスクがあります。
薬をやめたい気持ちがあるときは、主治医に相談し、一緒に無理のない減薬計画を立てましょう。
例えば、週に一度だけ服用を減らすなど、体調に配慮した進め方があります。
医師との信頼関係を保ちながら減薬に取り組むことが、再発を防ぎ、安定した生活を送るために必要です。
症状が悪化したらすぐに医師に相談する
減薬中や断薬後に、気分の変化や体の不調が出た場合は、すぐに医師に相談しましょう。
我慢していると、症状が急激に悪化し、日常生活に支障をきたすだけでなく、周囲に危険を及ぼすおそれもあります。
減薬の経過には個人差があり、医師でも予測が難しいのです。
そのため、通院しながら、自分の体調や気分の変化をこまめに伝えるのが重要です。
早めの対応が回復のカギとなるため、薬を減らしている際に少しでもおかしいと感じたら、迷わず主治医に相談しましょう。
自己判断で統合失調症の断薬をせず必ず医師に相談しよう
統合失調症の断薬は、症状が安定しているように見えても、慎重に進める必要があります。
自己判断で薬をやめると、離脱症状や再発のリスクが高まり、かえって回復が難しくなる可能性があります。
減薬を希望する場合は、必ず主治医に相談し、段階的かつ安全な方法で行うことが重要です。
また、減薬中や断薬後に体調や気分の変化を感じた場合は、すぐに医師に連絡し、必要な対応を受けましょう。
自分で薬を継続して飲み続けるのに不安がある方は、訪問看護の活用をご検討ください。
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気になる方は、こちらからお気軽にお問い合わせください。