統合失調症の方は、症状の影響で暴力をふるってしまうケースがあります。
暴力をふるったときは、冷静に適切な方法で対応するのが重要です
本記事では、暴力が起こる背景と正しい対処法を解説します。
統合失調症の方が暴力をふるってしまうときの理由や対処法を知りたい方は、ぜひ参考にしてください。
統合失調症の方が暴力をふるう理由
統合失調症の方が暴力的になるのは、幻聴や妄想といった症状が関係しています。
例えば、誰かに命を狙われていると強く思い込んだり、「攻撃しろ」という声が頭の中で聞こえてきたりするケースがあります。
こうした症状は、実際には存在しない出来事や言葉を現実だと感じてしまうため、本人にとっては強い恐怖や不安の原因になるのです。
その結果、自分を守るために攻撃的な行動をとってしまいます。
これは決して性格や育ちによるものではなく、病気による症状が引き起こすものです。
周囲の人が理解を深め、早めに医療的な支援につなげることが重要です。
統合失調症の方が暴力をふるったときの対処法
統合失調症の方が暴力をふるったときの対応を間違えると、状況が悪化したり、思わぬケガにつながったりするおそれがあります。
ここでは、統合失調症の方が暴力をふるったときの対処法を4つ解説します。
その場から離れる
統合失調症の方が暴力をふるった際には、まず自分や周囲の安全を確保するのが最優先です。
無理に止めようとせず、すぐに距離をとりましょう。
というのも、興奮状態のときは冷静な判断ができず、話しかけても逆効果になる場合が多い傾向にあります。
また、暴力は突然起きるケースもあるため、日頃から逃げ道や安全な場所を確認しておくと安心です。
落ち着くまで時間をおく
統合失調症の方が暴力的な行動をとった場合、無理に止めようとするのは危険です。
感情が激しく高ぶっている状態では、言葉も通じにくく、さらに混乱を招く可能性があります。
そのため、まずは安全な距離をとり、本人が落ち着くまで時間をおきましょう。
多くの場合、時間の経過とともに興奮がやわらぎ、落ち着きを取り戻します。
ただし、長時間にわたって暴れ続ける場合や、自分や周囲に重大な危害が及ぶ恐れがある場合は、迷わず警察や医療機関に助けを求めましょう。
反論・挑発をしない
怒りや混乱が強いときの統合失調症の方に対して、反論したり否定したりすると、事態がさらに悪化するおそれがあります。
相手の言葉に対して言い返したくなる気持ちがあっても、感情的にならず静かに対応することが大切です。
症状によっては、自分に向けられた言葉や態度を攻撃と受け取るケースがあるため、刺激を与えない接し方をする必要があります。
話を受け流す、うなずくだけにとどめるなど、火に油を注がない態度を心がけましょう。
専門家に相談する
暴力的な行動が見られた場合は、速やかに専門家に相談しましょう。
統合失調症は医療的なケアが欠かせない病気であり、暴力の背景には症状の悪化が挙げられます。
専門家に相談すると、薬の調整やカウンセリング、必要に応じた入院の判断など、本人と家族の両方にとって適切な対応がとれるようになるでしょう。
統合失調症の症状を安定させるために訪問看護の利用を検討しよう
統合失調症の方が暴力をふるってしまう背景には、幻聴や妄想などの症状による強い不安や混乱があります。
暴力が見られた場合は、無理に止めようとせず、まずは安全を確保し、冷静に距離をとることが大切です。
状況が深刻なときには、速やかに専門家に相談しましょう。
訪問看護は、自宅での様子を見守りながら、医療の専門知識を持つスタッフが支援してくれるため、本人の安定とご家族の安心の両方を支える心強い存在です。
訪問看護ステーションラララでは、利用者さまの悩みや困りごとに合わせて看護サービスを提供します。
統合失調症の暴力が不安な方は、こちらからお気軽にご相談ください。