強いストレス体験の後から、悪夢にうなされる、突然つらい記憶がよみがえるなどの症状が続き「PTSDなのでは?」と不安になる方もいるでしょう。
PTSDは誰にでも起こりうる心の病気であり、放置すると日常生活や人間関係に大きな影響を及ぼします。
本記事では、PTSDに見られる代表的な症状や、相談できる窓口について解説します。
PTSDで見られる症状
PTSDとは、生命の危険や大きな衝撃・恐怖を感じた後に、その記憶が恐怖や苦痛とともに繰り返しよみがえり、心身に強い影響を及ぼす病気です。
ここでは代表的な症状を解説します。
つらい記憶が突然よみがえる
PTSDでは、つらい記憶を不意に思い出してしまう場合があります。
そのとき、恐怖や怒り、悲しみなどの強い感情が伴い、まるで事件や事故の場面に戻ったかのように感じてしまいます。
さらに、同じ悪夢を繰り返し見るケースも多く、心身ともに大きな負担となるのです。
神経が張りつめている
つらい記憶を思い出していないときでも、体と心が常に緊張状態にあるのがPTSDの特徴です。
小さな物音で飛び上がるほど敏感になったり、眠りが浅く不眠に悩まされたりします。
また、常に落ち着かず警戒心が強いため、人間関係や社会生活にも影響を及ぼしかねません。
このような過覚醒の状態が続くと、疲労感が積み重なり日常生活を保つのが難しくなるでしょう。
トラウマを思い出させることを避ける
PTSDの人は、嫌な記憶を呼び起こすきっかけになる物事を避けるようになるケースもあります。
例えば、事故現場に近づけない、事件を連想させるニュースを見られない、といった行動などが挙げられます。
無意識に避ける場合もあり、結果として生活の行動範囲が狭まり、社会的なつながりを失う危険があるのです。
感情が鈍くなる
心の負担から身を守るため、感情が鈍くなる症状も見られます。
これにより、家族や友人に愛情を抱きにくくなり、人との関わりを避けて孤立することがあるのです。
以前楽しんでいた趣味に興味を失う、罪悪感を強く抱く、喜びを感じられなくなるといった変化が起きる場合も少なくありません。
自分を責めたり、周囲への不信感が高まったりするケースもあり、抑うつ状態に進むケースもあります。
症状が1ヶ月以上続く
事故や災害の直後には、誰にでも強い不安や不眠が出るでしょう。
しかし、多くは時間の経過とともに和らぐ場合が多いです。
ところが、1ヶ月以上たってもフラッシュバックや過敏な反応、回避行動などが続き、生活に大きな支障が出る場合はPTSDと診断される可能性があります。
症状が続く場合は、我慢せず精神科や心療内科へ相談しましょう。
PTSDかもと思ったらどうすればよい?
PTSDかもしれないと感じたら、早めに専門的な支援につなげるのが大切です。
放置すれば症状が長引き、心身の負担が増してしまうかもしれません。
相談窓口はさまざまあり、犯罪被害では警察や支援センター、災害時には派遣された専門家に相談できます。
日常では精神保健福祉センターや精神科・心療内科を利用できます。
つらさを一人で抱え込まず、身近な窓口へ連絡しましょう。
PTSDの治療に訪問看護を利用するのも選択肢の1つ
PTSDは、強いストレス体験の後に心と体にさまざまな症状を引き起こし、日常生活や人間関係に大きな影響を与える病気です。
症状が長く続くと自然に回復するのは難しく、専門的な治療や支援が必要になります。
早めに精神科や心療内科を受診し、地域の相談窓口や支援機関につながることが回復への第一歩です。
通院が難しい方や生活面での支えが必要な方には、訪問看護を利用する方法もあります。
訪問看護ステーションラララでは、利用者さまが望む生活を送れるよう看護サービスを提供しています。
少しでも気になる方は、こちらからお気軽にご相談ください。