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統合失調症は、考えや感情、行動のバランスが崩れてしまう心の病気です。
どのようなことが原因で統合失調症になるか、気になる方もいるでしょう。
本記事では、統合失調症の原因と考えられる3つの要因について解説します。
統合失調症の原因が知りたい方は、ぜひ参考にしてください。
統合失調症とは
統合失調症とは、思考や感情、行動のバランスがうまく保てなくなる病気です。
実際にはない声が聞こえたり、誰かに見られているように感じたりする「幻覚」や「妄想」といった症状が現れやすいです。
これらの症状により、人との会話や社会生活に支障をきたす場合も少なくありません。
国内では約80万人がこの病気を抱えているとされ、世界的にも100人に1人ほどが生涯のうちに発症すると推計されています。
特別な人だけがなる病気ではなく、誰にでも起こりうる身近な心の不調です。
大切なのは、1人で抱え込まず、早めに相談することです。
参照:こころの情報サイト「統合失調症」
統合失調症の原因
統合失調症の原因は、はっきりとは分かっておりません。
環境や遺伝的要因、脳の異常などが原因として考えられていますが、どれか1つによって発症するのではなくさまざまな要因が影響しているとされています。
ここでは、原因として考えられている3つの要因を解説します。
環境要因
統合失調症は、心や体に強い負担がかかったときに起こりやすくなるといわれています。
たとえば、仕事や人間関係のストレス、休めないほどの疲れが続くと、心のエネルギーが少しずつすり減っていきます。
そうした状態が長く続くと、脳の働きにも影響が出てしまうのです。
また、子どものころに強いストレスを受けたり、緊張した家庭環境で育ったりした場合も、心のバランスを保ちにくくなる場合があります。
さらに、妊娠中のお母さんの体調や心の状態も、赤ちゃんの脳の発達に影響を与えると考えられています。
遺伝的要因
統合失調症の発症には、遺伝子が関係していると考えられています。
たとえば、親のどちらかが統合失調症の場合、子どもが発症する可能性は約6倍になるというデータがあるようです。
しかし、それは「必ず発症する」という意味ではありません。
発症には、ストレスや生活習慣、環境など、さまざまな要因が関係していると考えられています。
つまり、遺伝的な体質は「なりやすい傾向がある」というだけといえるでしょう。
参照:こころの健康情報局 すまいるナビゲーター「4.統合失調症の遺伝子研究」
脳機能の異常
統合失調症は、脳の働きに何らかの異常が生じている可能性があると考えられています。
「ドーパミン」という物質の働きが強くなりすぎると、幻覚や妄想などの症状が出やすくなるようです。
さらに、感情や判断をつかさどる部分(大脳皮質や大脳辺縁系)で、異常が起きているともいわれています。
こうした脳の変化は、もともとの体質に加えて、ストレスや生活環境の影響が重なって起こると考えられています。
統合失調症かもと思ったら早めに医療機関を受診しよう
統合失調症の原因は分かっていませんが、環境や遺伝、脳の働きなど、さまざまな要因が重なって起こると考えられています。
誰にでも起こりうる身近な病気であり、早めの対応がとても大切です。
統合失調症は、症状が出てから時間が経つほど回復に時間がかかる傾向があるため、早めに専門の医療機関へ相談しましょう。
また、通院が難しい方や自宅での支援を希望する方には、看護師が自宅を訪問してサポートする「訪問看護」という選択肢もあります。
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