気分の高揚する時期と落ち込む時期の差が極端であり、生活がうまくいかずに悩んでいる方もいるでしょう。
そのような症状が見られる場合、気分障害の1つである「双極性障害」を発症しているかもしれません。

この記事では、双極性障害の概要や主な症状を解説します。
双極性障害で見られる初期症状のチェックリストも紹介しますので、興味のある方はぜひご覧ください。

そもそも双極性障害とは？

双極性障害は、気分が高揚する「躁状態」と、気分が著しく落ち込む「うつ状態」を交互に繰り返す精神疾患です。

過剰なほどエネルギーに溢れている時期と、無気力で人との交流を避けたがる時期を交互に繰り返すため、社会生活に馴染めずつらい思いをする方も少なくありません。

失業や家庭崩壊など、社会的損失を招く場合もあるため、早めの治療が必要な精神疾患の1つです。

参照：MSDマニュアル/双極症

双極性障害の主な症状

双極性障害の主な症状を、躁状態とうつ状態に分けて解説します。

躁状態の主な症状

躁状態のときは、活力にあふれ、喜怒哀楽も過剰になるのが特徴です。
普段よりも目に見えて行動量が増えたり、口数が多くなったりなど、一見すると活発で社交的な様子にも見えます。

しかし、眠らずに活動を続ける、怒りっぽくなる、突発的に行動を開始するなどの様子も見られ、ときには周囲の人を巻き込んでしまう場合もあります。

無計画な言動により、経済的な損失や人間関係の悪化を招く場合もあるため、決して「良い状態」とは言えません。
参照：厚生労働省/こころの耳 双極性障害

うつ状態の主な症状

うつ状態の時期には、ほかの精神疾患でもみられるような「抑うつ症状」が見られる場合があります。

何もかも前向きに考えられなくなり、自分の欠点や将来の不安ばかり考えてしまったり、罪悪感や後悔にとらわれてしまったりします。

一日中寝込んでしまう場合もあり、躁状態と真逆の生活になる場合が多いです。

双極性障害の初期症状チェックリスト

双極性障害でよく見られる初期症状のチェックリストを、躁状態とうつ状態に分けて紹介します。

<躁状態とうつ状態のチェックリスト>

躁状態	うつ状態
・なんでもできるような気分になる ・睡眠時間が2時間未満でも元気に感じる ・いつまでもしゃべり続けてしまう ・整理できないほど次々にアイデアが浮かぶ ・理由はないが自信に満ち溢れている ・お金を惜しまず使ってしまう ・初対面の人と交流したがる ・性に奔放な思考や行動をとってしまう	・急に涙が出てくる ・何も楽しいと感じない ・食欲がない ・何時間も眠り続けてしまう ・身体のだるさや気分の悪さを感じる ・自分を責める考えばかりが浮かぶ

上記の項目に複数当てはまる場合や、躁状態とうつ状態の項目を交互に経験している場合は、双極性障害を発症しているかもしれません。

チェックリストの内容に心当たりのある方は、早めに双極性障害の検査や治療を受けましょう。

参照：厚生労働省/こころの耳 双極性障害
参照：こころの情報サイト/うつ病

双極性障害の症状に当てはまったらどうすればいい？

双極性障害の症状チェックリストに当てはまった場合、まずは精神科や心療内科へ相談に行くとよいでしょう。

双極性障害は精神疾患の一種であり、医師の治療を受けることで改善を目指せます。

また、うつ病など、ほかの精神疾患が隠れている場合もあるため、専門医のもとで検査と診断を受けるのが大切です。

双極性障害かも？と感じたら精神科で症状をチェックしよう

双極性障害では、気分の極端な差を感じるために、日常生活や社会生活に支障が出る場合があります。
この記事で紹介したチェックリストの内容に心当たりがある方は、早めに精神科や心療内科で検査を受けましょう。

また、双極性障害の診断を受けた場合は、訪問看護を利用するのも治療手段の1つです。

訪問看護では、看護師が自宅に訪問し1対1で症状のケアや日常生活のサポートを行います。
うつ状態で自宅から出られない方や、躁状態で薬の服用を忘れてしまう方は、訪問看護の利用も検討してみましょう。

『訪問看護ステーションラララ』では、双極性障害の改善に向けたサポートを提供しています。
興味のある方は『こちら』から、お気軽にご相談ください。