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不安障害の原因は一つではない
不安障害がなぜ発症するのか、その理由は一つに特定できるものではありません。さまざまな要素が複雑に絡み合って発症に至るのが特徴だと言えます。不安障害とはどのような疾患か、基本的な定義や症状の全体像を知りたい方は「不安障害とは」の記事も参考にしてください。発症の背景には、大きく分けて遺伝や体質、育ってきた環境、性格的な傾向、そして脳の機能といった複数の要因が存在します。
遺伝的要因・生まれ持った気質
生まれつき不安を感じやすい体質や、遺伝的な要因が不安障害の発症に関わっていると考えられています。家系内に不安を抱えやすい人がいる場合、その体質を受け継ぐ可能性が指摘されています。しかし、遺伝的な素因があるからといって必ず発症するわけではなく、あくまで発症の土台となる要因の一つなのです。
環境的要因(ストレス・対人関係・養育環境)
日々の生活の中で受けるさまざまなストレスが、不安障害の引き金になることが多くあります。仕事や学校でのプレッシャー、対人関係のトラブル、あるいは生活環境の急激な変化などが代表的です。また、幼少期の家庭環境や過去のトラウマといった経験も、要因の一つとなりうると考えられています。特定の誰かが悪いと責める性質のものではなく、蓄積された環境的な負荷がこころの許容量を超えたときに症状として現れるのだと言えます。
心理的・性格的要因
その人が持つ性格の傾向や心理的な状態も、不安障害の発症に影響を与えます。例えば、物事を完璧にこなさなければ気が済まない完璧主義の人や、失敗を極端に恐れる心配性の人は、日常的に過剰なプレッシャーを抱え込みやすいと言えます。さらに、自己肯定感が低く自分に自信が持てない状態が続くと、周囲の評価や将来への不安がより強く感じられるようになり、不安障害に繋がる要因となるのです。
脳の機能面での変化
不安障害の発症には、心理的な問題だけでなく、脳の機能面での変化も関与していると考えられています。恐怖や不安を感じ取る脳の部位が過敏に反応するようになったり、感情をコントロールする脳内の神経伝達物質のバランスが崩れたりすることが、強い不安感を引き起こす一因だと言えます。このように、気の持ちようだけでは解決できない身体的なメカニズムが関係していることを理解する視点が大切です。
原因を理解したうえでの向き合い方
不安障害の背景にはさまざまな要因がありますが、過去の出来事や環境に対して「何が原因だったのか」を追及しすぎることは、かえって精神的な負担を増やすことになりかねません。原因探しに終始するのではなく、現在の苦痛を和らげ、これからどのように対処していくかに目を向ける視点を持つことが重要だと言えます。ご自身の状態が気になる場合は、「不安障害セルフチェック|代表的な症状から傾向を確認」を活用して傾向を確認し、必要に応じて医療機関へ相談する視点を持つことも大切です。
精神科訪問看護との関わり
不安障害の治療や生活のサポートにおいて、精神科訪問看護が関わることがあるとされています。症状が落ち着いている時期も含めて、継続的に関わっていく存在として位置づけられています。
住み慣れた地域で安心して生活を続けるためのサポートとして、訪問看護ステーション ラララへのご相談もご検討ください。
まとめ
不安障害の発症原因は決して一つではなく、遺伝的な体質、日々のストレスや養育環境などの環境的要因、完璧主義などの心理的要因、そして脳の機能的な変化などが複雑に絡み合っています。原因を一つに絞って特定の人や過去を責めるのではなく、多角的な要因があることを理解したうえで、現在の症状とどう向き合うかを考えることが回復への第一歩だと言えます。
まずは相談だけでも構いません。『こちら』からお気軽にご相談ください。
参照:MSDマニュアル