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パーソナリティ障害の治療の中心は、精神療法です。変化は徐々に生じ、行動の改善は数か月以内にみられることが多く、パーソナリティ特性の修正には通常1年以上かかるとされています。
パーソナリティ障害は治るのか
パーソナリティ障害は、本人に重大な苦痛をもたらすか、日常生活に支障をきたす思考、知覚、反応、対人関係のパターンが長期的かつ全般的にみられる精神疾患です。
パーソナリティ障害は、経過中に大きく変化することや、治療によって改善する可能性が高いことが、最近の研究で示されています。
一方で、速やかには変化しません。時間の経過とともに徐々に軽症になる可能性があり、多くは加齢とともに徐々に軽症化するとされています。ただし、他の精神疾患を併存している場合は、それらへの対応も必要とされています。
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パーソナリティ障害の治療の目標
最初の目標は、不安や抑うつなど、当面の苦痛を和らげることです。そのうえで、社会的に好ましくない不適応な行動を減らすことと、困難の原因となっているパーソナリティ特性を修正することが、治療の目標とされています。
パーソナリティ障害の治療の中心は精神療法
パーソナリティ障害は、精神療法で治療されます。精神療法には、個人精神療法と集団精神療法があります。本人に治療を求める気持ちや変わりたいという意欲がある場合、多くのパーソナリティ障害で、個人精神療法と集団精神療法のどちらも有効とされています。
こころの情報サイトでは、支持的精神療法、認知行動療法、精神分析的精神療法などの精神療法(カウンセリング)が用いられると説明されています。自助グループや家族療法も、不適切な行動の改善に役立つとされています。
精神療法は、タイプによって挙げられているものが異なります。
| タイプ | 挙げられている精神療法 |
| 猜疑性(妄想性) | 認知行動療法、支持的精神療法 |
| シゾイド | 支持的精神療法、社会生活技能訓練 |
| 統合失調型 | 認知行動療法、支持的精神療法、社会生活技能訓練 |
| 反社会性 | 随伴性マネジメント |
| 境界性 | 認知行動療法、弁証法的行動療法、メンタライゼーションに基づく治療、転移焦点化精神療法、スキーマ療法、STEPPS、支持的精神療法 |
| 演技性 | 精神力動的精神療法 |
| 自己愛性 | メンタライゼーションに基づく治療、転移焦点化精神療法、精神力動的精神療法 |
| 回避性 | 認知行動療法、精神力動的精神療法、支持的精神療法 |
| 依存性 | 認知行動療法、精神力動的精神療法 |
| 強迫性 | 認知行動療法、精神力動的精神療法 |
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パーソナリティ障害の薬物療法
薬剤は、パーソナリティ障害そのものを治療するものではありません。うつや不安などの苦痛な症状を和らげたり、攻撃性など一部のパーソナリティ特性のコントロールに役立ったりすることがあります。
使われる薬剤には、SSRIなどの抗うつ薬、気分安定薬、抗精神病薬があります。薬剤は、著明な不安、怒りの爆発、抑うつなど、特定の症状をコントロールする場合にのみ役立つとされています。
治療を続けるうえで
治療を進めるためには、患者と治療スタッフとが協力して問題を認識し、対策を検討することが重要です。パーソナリティ障害の治療では、比較的長期にわたって、患者と治療者が協力して対応を続けることがしばしば必要になります。
治療者には、経験が豊富で、決めつけをせず、患者の自己像、心の繊細な部分、普段の対処方法を理解できる専門家を選ぶことが重要とされています。
受診を考える目安
人との関わりや考え方、感じ方によって日常生活に支障をきたしていたり、苦しさを感じていたりする場合は、精神科・心療内科などの専門の医療機関への相談を検討してください。
パーソナリティ障害は、大多数の人とは違う反応や行動をすることで、本人が苦しんだり、周囲が困ったりする場合に診断されます。医師が疑う根拠のひとつは、苦痛を感じていることや、日常的な役割を十分に果たせないことです。
まずは相談だけでも構いません。こちらからお気軽にご連絡ください。
参照:MSDマニュアル家庭版/パーソナリティ症の大まかな説明